先日療育センターにて聴力検査をしました。
今回はその事を記事にしました。
我が子は2022年9月に左耳、2023年5月に右耳と二度人工内耳手術をし現在両耳装用です。
今までの聴力検査は、条件詮索反応聴力検査(COR法)で検査を行っていましたが、2歳8ヶ月という事で新たに遊戯聴力検査(PA法)という検査に挑戦しました。
遊戯聴力検査(PA法)は、3歳頃の幼児の聴力検査によく行われる聴力検査方法です。
条件詮索反応聴力検査(COR法)では、難聴児が比較的少ない負担で受けることができます。
条件詮索反応聴力検査(COR法)は、検査結果に影響を与える可能性がある外部要因(例:ストレス、疲労、集中力の欠如など)が存在し、年齢的にも正確な検査は難しく結果の解釈には注意が必要です。
しかし、遊戯聴力検査(PA法)では子供が自然な遊びの中で聴力を評価することができるため、より自然に近い結果が得られる可能性が高まります。
遊びやおもちゃを使って子どもの注意を引くことで、より良いデータが得られ、その子どもの発達段階や興味に基づいて評価が行われます。
これにより、条件詮索反応聴力検査(COR法)に比べ子供の聴力を正確に把握することができます。
聴力検査について
耳鼻科で行う検査と、療育センター等の相談機関で受ける聴力検査はその目的が違います。
耳鼻科での聴力検査は医学的な診断を下すための検査です。
障害者手帳を申請するときや、自治体の補助を受ける時などに耳鼻科医の診断書と意見書が必要ですのでその時に検査をします。
一方、相談機関で行う聴力検査は子どもの言語発達や聴覚発達のための検査であり、様子によって検査方法を変えたり時間をかけて、何度も検査を行います。
検査結果をもとに言語聴覚士はマッピングをする際や、聞き取りや発語の訓練の参考にします。
例えば、聞こえる音、聞こえにくい音、聞こえない音がある場合、聞こえない音を使っての訓練は効果がうすいですし、発語訓練の際も視覚などの他のアプローチからの訓練が必要になってきます。
コミュニケーションを取る際も聴力検査結果が参考になります。
音声中心か?
読話も必要か?
手話も必要なのか?
聴力の状態をみて指導方針の目安になります。
ただし、幼児期は音の反応にむらがあるので何度も検査を行います。
子どもが検査に慣れてきて集中して検査を受けれるようになったら信頼できる検査結果が得られるようになります。(おおよそ5歳頃~と言われています)
条件詮索反応聴力検査(COR法)
出典:滋賀県立小児保健医療センター
対象年齢 6ヶ月〜3歳頃まで
「条件詮索反応聴力検査」とは
音を出すと同時に玩具などを光に当ててみせるというのを何回か行い、音が聞こえると玩具の方を見るようになったら、音だけを出して音源の方向を向き玩具を探すかどうかで聴力を検査する方法です。
音が聞こえていれば玩具の方向を向き玩具を探す行動をみせる為、その行動により聴力を検査します。
音が鳴ったら玩具の方を見たら聞こえたと判断します。
年齢的にも正確な検査をすることは難しく、検査ごとに検査結果が違うことも珍しくありません。
私の通っている施設では音が鳴るとプーさんのぬいぐるみが見えるという仕掛けになっています。
遊戯聴力検査(PA法)
引用
出典:くろかわ医院
対象年齢 3歳頃〜5歳頃まで
「遊戯聴力検査」とは
聴覚に関する機能や能力を評価するための検査です。これは主に、子どもや幼児に対して行われることが多く、聴力の発達や障害の早期発見に役立ちます。
主に3 歳以上の児童を対象に行う聴覚検査です。
音が聞こえたら設置されたボタンを押すと、おもちゃが動き、こどもの興味を引きながら行う検査方法です。音が鳴っていないときにボタンを押してもおもちゃは動かない仕組みになっています。
『音が聞こえたときだけおもちゃで遊べる』ということが学習できれば、2 歳前後からでも検査が可能です。
私たちが通っている施設では、音が鳴っている時にボタンを押すと電車が走る仕掛けになっています。
ちょうど上の写真に近いものでした。
聴力検査結果・現在の状況
前回12月に検査した時には40dB付近でしたが今回は、全ての高さにおいて、前回より成長が見られ、30dBの音にも反応を示しました。
検査方法が違うので単純な比較はできませんが、日々きこえは良くなっているようです。
家庭内は子ども3人ということもあり、あまり静かな環境ではなので小さな音への反応の変化は正直あまりわからないですが、最近の反応としては
・保育園のお迎えの時に別の部屋で母が先生とお話ししていると、声に気付き母のいる部屋に入って来ました。
・今までは手話+言葉で物事を伝えていましたが、言葉のみで伝わるようになりました。
(例えば、歯磨きしようねーと言葉で伝えると歯ブラシを取りに行きます)
少しずつではありますが、子どもとコミュニケーションが取れるようになり、手術前との違いに驚かされています。
沢山話しかけることを意識し、絵本の読み聞かせもして、色んな種類の言葉を覚えられるようにしていけたらと思います。